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鍼灸治療 【乾癬】

2021年12月7日 中野優輔 / 鍼灸,鍼灸治療,乾癬,東洋医学,西洋医学,呼吸器,免疫,免疫異常,免疫疾患

こんにちは、恵比寿LOOP鍼灸院の中野です。


今回は、乾癬という疾患を患った患者さんの治療について書いていこうと思います。


乾癬はいくつかの種類に分類されますが今回の患者さんは最も多い尋常性乾癬でした。


簡単にいうと免疫異常により皮膚が炎症を起こし通常のサイクルよりも早く新しい皮膚に変わっていく為、かさぶたの様な鱗屑(りんせつ)やフケの様にポロポロとそれが落ちてくる(落屑)などがみられます。


今回は、他の医療機関での治療により改善がみられず悪化していく一方だという事で来院されました。


そもそも皮膚は人間の一番外側にある器官で防御機構として非常に大切な役割があると共に感覚器官でもあります。


そんな皮膚が影響を受けるという事は全身的に弱くなっていると考えます。皮膚は東洋医学で肺との関係があり呼吸器に影響が及ぶことがあります。


実際、呼吸が浅く睡眠もあまり取れていない様でした。

睡眠が取れないという事は、疲労が蓄積するので体力が奪われます。


そうすると通常以上の免疫機構によって皮膚に炎症が起きる様な状態ですので全体の体調を考えると疲労困憊状態になり他の身体に起こるトラブルに対応できないのです。


乾癬では関節症状もみられ手指の動きが不自由になったり肩関節がまるで五十肩かと思う様な状態になります。


関節を構成するのは骨ですので東洋医学では腎と考えます。

腎は身体を正常に機能させる為のいわゆる『気』を蓄えている蔵です。


そこにある気は、呼吸や普段食べたり飲んだりする物で補われ睡眠やリフレッシュをする事で回復していきます。


しかし、呼吸が浅く、睡眠不足で尚且つ皮膚表面の免疫異常ですので治療には細心の注意が必要でした。


まずは、体力の消費がなるべくない様に弱刺激で治療を行い徐々に皮膚の炎症が弱くなってきたのが目に見えて確認できた為、通常の治療に切り替えました。


具体的には鍼の種類を刺さない鍼から刺す鍼に変更しました。

また、この様な原因がいまいち不明な疾患には過去の外傷(怪我)が非常に関係します。


この患者さんは、学生時代にコンタクトが多いスポーツをされていた為、頸部の棘突起に強い痛みがありました。


この場所の痛みは、交通事故やスノボード、スキーなどでの転倒、格闘技などでの頸に負担がかかる全ての技、幼少期の怪我、逆子などで多くみられます。


恵比寿LOOP鍼灸院ではその様な場所に外傷の痕跡があれば刺絡という特別な治療を行い根本改善していきます。


今回も刺絡を行いかなり皮膚が綺麗な状態になりました。

この様に様々な疾患を恵比寿LOOP鍼灸院では診させて頂いております。


難病疾患お場合は、とにかく腎を補い消化吸収に負担がかかるものを避け呼吸を安定させる事が大事だと改めて勉強しました。



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