手足の冷えは“気の滞り”から。[恵比寿/鍼灸]
朝晩の冷え込みが強くなってくると、「手足が冷たい」「朝がつらい」と感じる方が増えます。
東洋医学では、この“冷え”を「気のめぐりが滞っているサイン」と考えます。
気(エネルギー)がうまく流れないと、血も体の隅々まで届かず、冷えだけでなく肩こり・倦怠感・生理痛などにもつながります。
また、気温差が大きいこの時期は自律神経も忙しく働いています。
昼間は交感神経(活動モード)、夜は副交感神経(休息モード)が切り替わるのが理想ですが、
ストレスや睡眠不足が続くとスイッチが上手く入れ替わらず、体温調節が乱れやすくなるのです。
積聚治療では、こうした“気の流れの詰まり”を手足の経絡から整えていきます。
鍼や手技で背中・腹部・足の冷えポイントに働きかけると、
体がじんわり温まり、「呼吸が深くなった」「目の奥の緊張が抜けた」という声も多く聞かれます。
冷えを感じたら、まずは“温める”だけでなく、“巡らせる”ことを意識してみてください。
夜は湯船に10分浸かり、深呼吸をしながらゆっくりと体の芯を温める。
食事では、にら・しょうが・ねぎ・かぼちゃなど「体を温める食材」がおすすめです。
冷たい飲み物は常温に戻してから、ゆっくり口に含むようにすると胃腸にもやさしく働きます。
気温が下がると、人の気も内向きになりがちです。
そんな時こそ、体のめぐりを整えて心の風通しを良くしておくことが、
冬の不調を防ぐ一番の養生。
今年の秋は、“あたためながら巡らせる”ケアで、ほっとできる体づくりを始めましょう。